汎用性が高いグリチルリチン酸二カリウムですが、育毛剤としてどんな力を発揮するのでしょうか?その効果は、大きく分けると2つです。
こうしたグリチルリチン酸二カリウムの効果は、育毛にどんな影響があるのでしょうか?それらを少し掘り下げて説明します。
飲み薬としても抗炎症作用があるグリチルリチン酸二カリウムですが、育毛剤でも同じです。
グリチルリチン酸二カリウムが含まれる育毛剤は頭皮の炎症を抑え、脱毛に関わるトラブルを防ぎます。炎症が発生すると髪が生えにくくなるだけでなく、引っ掻いたり出血したりすると皮膚病なども併発するため、育毛環境が整いません。
薄毛の進行防止では「どうやって早く髪を生やすか?」という点に注目しがちですが、「髪が抜けにくい環境をどう作るか?」という視点も大切です。そういった点で言えば、グリチルリチン酸二カリウムの恩恵は大きいでしょう。
炎症を防止するグリチルリチン酸二カリウムですが、頭皮の殺菌効果もあります。頭皮に雑菌が繁殖するとかゆみや痛みを感じ、ついかきむしってフケも出やすくなります。こうした問題を起こす前に育毛剤で殺菌しておけば、育毛に欠かせない『清潔な頭皮』が実現できるでしょう。
育毛剤は清潔な頭皮でこそ真価を発揮するため、雑菌の多い頭皮では豊富な栄養も活かせません。グリチルリチン酸二カリウムの殺菌効果は、育毛剤のパワーを最大限まで引き上げるでしょう。
育毛剤の成分で気になるのが副作用ですが、グリチルリチン酸二カリウムにもあります。過剰に摂取することで『偽性アルドステロン症』と呼ばれる状態になり、健康に悪影響を及ぼすでしょう。
偽性アルドステロン症を発症した場合、アルドステロンと呼ばれるホルモンが過剰に分泌されているかのような症状が出ます。実際に分泌されているわけじゃないので偽性と呼ばれ、主な症状は高血圧や浮腫です。
高血圧も浮腫も初期段階では大きな問題を引き起こしませんが、放置するとさまざまな病気につながるため、決して無視できません。こうした問題を知ると「もしかして、グリチルリチン酸二カリウムって危険なのかも…」と不安になりますが、育毛剤での摂取なら過剰に心配しなくてもいいでしょう。
グリチルリチン酸二カリウムの過剰摂取で偽性アルドステロン症を引き起こすのは、経口摂取や注射器で直接体内に入れた場合がほとんどです。したがって育毛剤を頭皮に塗布する場合、たとえグリチルリチン酸二カリウムが含まれていても、過剰摂取には至らないでしょう。
とはいえ、育毛剤も過剰に塗布するのは好ましくないため、副作用を防ぐ意味でも以下のことを守りましょう。
育毛剤の効果を出すために過剰に塗布する人もいますが、頭皮も一度に吸収できる栄養に限りがあるため、副作用だけでなく無駄遣いの点でも気になります育毛剤を使う場合、定められたルールを守るのが大切です。
『グリチルリチン酸二カリウムの補完としておすすめの成分』を紹介します。グリチルリチン酸二カリウムと一緒に以下の成分も含んだ育毛剤は、効果も期待しやすいです。
それぞれの成分がどのような働きをするか、解説します。
亜鉛と言えば『髪を増やすために欠かせない成分』として有名です。亜鉛を摂取することで髪の成長に必要な栄養が補充され、丈夫な髪が生まれます。栄養がなければ人間も衰弱するように、髪だって栄養がないと生まれてこないのです。
亜鉛の主な摂取方法については、以下をご参照ください。
亜鉛と言えばサプリメントのイメージが強いですが、頭皮に塗布する育毛剤に含まれることもあり、「頭皮に栄養が欲しい!」という人は、成分表をしっかりとチェックしましょう。
血行が悪いと体全体に栄養が行き渡らず、とくに頭皮は後回しにされやすいです。しかし血行促進と血管拡張の効果があるビタミンEを摂取すれば、頭皮にもしっかりと栄養が行き渡るでしょう。ビタミンEを含む育毛剤を使うと、以下のような恩恵があります。
強い髪になるのもうれしいですが、皮脂などが毛穴にたまりにくくなるため、清潔な頭皮も維持できます。グリチルリチン酸二カリウムで殺菌しつつビタミンEで老廃物を取り除けば、最高の育毛環境が作れるでしょう。
コラーゲンは女性にも人気の保湿作用があり、顔などの肌に欠かせません。これは頭皮であっても同じでして、コラーゲンを含む育毛剤は『頭皮の保湿』を実現します。頭皮をしっかりと保湿した場合、以下の効果が期待できるでしょう。
潤いは頭皮を守るバリアになり、さらに代謝も活発になります。頭皮の代謝が正常だと若い状態を維持できるので、生えてくる髪も若々しく元気に育つでしょう。
AGAと呼ばれる薄毛の原因は、『体内の5αリダクターゼがテストステロンと結合し、ジヒドロテストステロンと呼ばれる脱毛ホルモンに変わるから』です。そんな5αリダクターゼの働きを抑制してくれるオウゴンエキスは、ジヒドロテストステロンの分泌を抑えてくれるため、薄毛予防には欠かせません。また、オウゴンエキスは以下の効果も備えています。
漢方由来の成分は複数の効果を備えることも多く、育毛剤に含まれていると頼りになりますね。
グリチルリチン酸二カリウムだけでは育毛ができないものの、それはほかの成分でも同じです。 たとえば栄養豊富な育毛剤でも抗炎症作用が含まれていないと、頭皮にトラブルが起きて栄養が無駄になるかもしれません。こうした場合にはグリチルリチン酸二カリウムが必要なように、育毛剤に含まれている成分は『どれも欠かせないもの』だと思いましょう。特定の成分ばかりを重視することなく、『バランスよく育毛を進めてくれる製品』を探してください。