人はある程度の年齢になれば、加齢によって白髪が増えるのも当然のことのように思えます。しかし白髪が生えてくるタイミングや量は、個人差による部分が大きいもの。
そのため、白髪染めをするのか、自然のまま過ごすのか迷ってしまうこともあるかもしれません。以下では、そんな「白髪と抜け毛」をテーマに、育毛剤との関係などをお伝えしていきます。
白髪が生えてくる年齢は、人によりさまざまです。自然現象だからと、そのまま放っておく人もいるでしょう。
しかし、白髪があることでどうしても老けた印象を与えてしまうので、白髪染めを考える人もいるのではないでしょうか。ここでは、白髪染めで起きうる頭皮への影響をみてみましょう。
ここで、白髪染めのメカニズムから理解していきましょう。白くなってしまった髪の毛をどのようにして黒く染めているのでしょうか。
白髪染めは、このように大きく分けて3つの行程で行われています。こうして染まるのは、“今生えている部分のみ”ですから、染めた後に生えてくる毛は、当然白いままです。髪の毛で考えると、1~2カ月もすると、新たに生えてきた白髪が目立つようになってきます。
今は、おしゃれとして、黒髪を明るめの色にヘアカラーをする人が多い時代です。男性も例外なく、ヘアカラーを普通に楽しむのが当たり前になっています。一見すると、“ヘアカラー”と“白髪染め”は、別物のように思えますが、染める原理は同じで、違いは化学成分の配合量です。
ただし、通常のヘアカラーは白髪には色が入りにくいため、ドラッグストアなどで売られている商品は、白髪染めとヘアカラーは区別されています。
普通に考えるだけでも、白い髪を黒く染めるのは、化学的な作用によるものです。
無理に髪色を変化させることで、頭皮や毛髪が刺激を受けるため、頭皮にとっては大きな負担となります。その結果、乾燥を引き起こしたり、かゆみの原因となったりするおそれがあります。
ヘアカラーや白髪染めは、“新たに生えてきた毛”との色の差が気になったタイミングで、美容院に行ったり、自分で染めたりするでしょう。
そのまま放置すれば、白髪は伸びてくる一方ですから、見た目にも違和感が出てきます。
髪の毛はある一定のペースで伸びてきますから、1カ月に1度、あるいは2カ月に1度などの周期で染めなければなりません。白髪のケアは1度始めると継続して行いたくなるものです。
長い付き合いになるため、どのようにヘアカラーや白髪染めと付き合っていくのかを考えていく必要がありそうですね。
白髪染めを行うことで受ける影響を理解できたところで、特に注意した方が良い人がどのような人なのかをお伝えします。1つでも当てはまることがあれば、すぐにケアを考えた方が良いでしょう。
白髪染めに使われる薬品は、とても強い成分です。自分で染めるために売られている商品には、必ずパッチテストを行うように明記されているはず。
パッチテストで皮膚に何らかの症状がみられたら、使用をすみやかに止めて医師に相談しましょう。無理に使用することで、頭皮に炎症が起きれば、2度と白髪染めができなくなるケースもあります。そのため、必ず使用上の注意に従ってください。
もともと、アトピー性皮膚炎や乾燥肌の人は、日頃から頭皮が弱まっている可能性があります。白髪染めに使われる成分がさらなるダメージにつながるとしたら、想像するだけでも怖いですよね。
すでに病院で治療を受けている人は、医師に相談してみるなどして、安易な自己判断は避けましょう。
市販の白髪染めは、髪が“太いか、細いか”を考慮している商品はないはずです。とすると、太い毛でも染まるように基準が置かれています。従って、細い毛には強すぎる成分であることがほとんどで、頭皮への影響も大きくなると考えるのが普通ですね。
白髪染めでアレルギー反応を起こす人は、含まれる成分“ジアミン”に対するアレルギーを起こしている可能性があります。ジアミンアレルギーは1度なってしまうと回復が望めませんので、ジアミンが含まれる商品は2度と使用できなくなります。
最近は、若年層でも白髪に悩む人も増えていますから、「どうしても、白髪染めしたい!」と考える人も多いはず。それなら、抜けない白髪染めはないかと考えたときには、「ジアミン・フリー」を選ぶのも選択肢として挙げられます。
シャンプーの後にトリートメントをしながら、髪の毛に徐々に色を入れる方法です。髪や地肌に負担をかけずに行える方法で、ジアミンに不安を持つ人が手軽に使えるので、一般的な白髪染めから、ヘアカラートリートメントに移行する人も増えています。
ヘナはインド・中近東の熱帯地方に自生するミソハギ科の植物です。クレオパトラが爪を染めるために愛用していたと言われるほど、古くから用いられてきました。
最近は、通常の白髪染めよりダメージレスなものを好む人々が増えています。ヘナは植物の色素で染色するため、頭皮に優しいです。そのため、ヘナを愛用している人もいるようです。
1度脱色してから染色する白髪染めとは違い、ヘアマニキュアは髪の表面をコーティングしながら髪に色をつけていく方法です。強い化学物質は使われていないので、髪や頭皮への心配が少ない方法です。
もちろん、現代にお歯黒をする人は見かけませんが、明治時代の末期までは確かに残っていた日本の風習です。
お化粧の一環という意味合いや口臭や虫歯予防に使われていたという説もあります。
そのお歯黒と同じような原理を使った“お歯黒式白髪染め”は、鉄イオンと多価フェノールにより“黒色の色素”を作りだしていきます。染まる色は紫色に近く、特に高齢者に支持を集める方法です。
最後に白髪染めでダメージを受けた“毛根”への対策をまとめていきます。先ほどご紹介した抜けない白髪染めと一緒に、参考にしてはいかがでしょうか。
市販の白髪染めよりも、美容院で白髪染めする方が頭皮には良いとされています。コストは確かにかかりますが、大切な髪の毛への投資と思った方が良いでしょう。
育毛剤には髪の毛が育つ環境を整えてくれる作用がありますので、白髪染めでダメージを受けた頭皮に使うことで、乾燥を防ぐ役割をしてくれます。
乾燥を防止することで皮膚のさらなるダメージの予防になりますので、白髪染めで弱った髪や頭皮に元気を与える“育毛剤”が特に有効なのです。
今回は、育毛剤と白髪染めとの関係に迫ってきました。頭皮は常に紫外線や乾燥などで常にダメージにさらされています。
きちんとケアすることで、将来的な髪の環境も変わってくるでしょう。
そして、育毛剤をうまく活用することで頭皮の活性化を促し、白髪予防にもつながるかもしれません。ぜひ、外見の若さだけでなく、長期的な髪のケアにも気を配った生活を送りたいものですね。